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私の名はミミ|歌詞|ラ・ボエーム|Mi chiamano Mimì

私の名はミミ|歌詞|ラ・ボエーム|Mi chiamano Mimì

ラ・ボエーム 第1幕

ボヘミアンのロドルフォたちの部屋に、ろうそくの火を借りに、お針子のミミがやってきます。ロドルフォの自己紹介のあと、ミミは続けて、自分の身の上を語ります。

ロドルフォの自己紹介は、「冷たい手を」で歌われます。

目次

「私の名は、ミミ」Mi chiamano Mimì 歌詞と対訳

Sì.
Mi chiamano Mimì,
ma il mio nome è Lucia.

La storia mia
è breve. A tela o a seta
ricamo in casa e fuori…
Son tranquilla e lieta
ed è mio svago
far gigli e rose.

Mi piaccion quelle cose
che han sì dolce malìa,
che parlano d’amor, di primavere,
di sogni e di chimere,
quelle cose che han nome poesia…

Lei m’intende?

ミミ

はい。
私は、ミミと呼ばれています。
でも、私の名前はルチアです。

私の話は
短いです。布や絹に
家や外で刺繍をしています。
私は穏やかで、幸せですし、
私の楽しみのために、
ユリやバラを作っています。

そう言うのが好きなんです。
甘い誘惑があり
愛や春について語るもの、
そして、夢や幻想について語るもの、
詩という名を持っています。

私の言うことがわかりますか?

Mi chiamano Mimì,
il perché non so.

Sola, mi fo
il pranzo da me stessa.
Non vado sempre a messa,
ma prego assai il Signore.

Vivo sola, soletta
là in una bianca cameretta:
guardo sui tetti e in cielo;
ma quando vien lo sgelo
il primo sole è mio
il primo bacio dell’aprile è mio!

Germoglia in un vaso una rosa…
Foglia a foglia la spio!
Cosi gentile
il profumo d’un fiore!
Ma i fior ch’io faccio, ahimè! non hanno odore.

Altro di me non le saprei narrare.
Sono la sua vicina
che la vien fuori d’ora a importunare.

ミミ

私はミミと呼ばれています。
なぜかは知りません。

ひとりで作ります。
自分の食事を
ミサにはいつもは行きません
けれど、神様にたくさんお祈りをします。

ひとりで生活しています。孤独に
小さな白い部屋で
屋根から空を見ています。
けれど、雪解けが進むと、
一番の太陽は私のもの。
四月の最初のくちづけは私のものです。

花瓶のバラが芽を出したら
葉の一枚一枚を見つめるのです。
なんて優しい
お花の香りがする。
でも、私の作る花は残念ながら香りがありません。

それ以外、自分の話すことはありません。
あなたのご近所さんです。
こんな時間にあなたを困らせるような。

「私の名は、ミミ」の解説

「私の名は、ミミ」という名前のアリアですが、Mi chiamano Mimì「私は、ミミと呼ばれています」が実際の訳です。少しニュアンスが違いますね。

私の名前は、ミミです。
私は、ミミと呼ばれています。

当時、ミミ、ジュジュ、ロロといった名前は、あまり素行のよくない、娼婦に近い存在の女性たちがあだ名として使うことがよくありました。ボエームのミミも、「ミミと呼ばれる」ということは、そのような仲間と仲良くしていたことがわかります。歌詞の中で「ひとりで」と言う言葉が3度出てきて、ミミはパリで生活していて寂しい思いをしていたのかな、と伺わせます。

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