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誰も寝てはならぬ|歌詞|トゥーランドットNessun dorma

誰も寝てはならぬ|歌詞|トゥーランドットNessun dorma

オペラ「トゥーランドット」を見たことがなくても、「誰も寝てはならぬ」を知っている人が多いです。世界的に有名なアリアなので、オペラのスター歌手が満を持して歌うことが多いです。

トゥーランドット 第3幕

トゥーランドットは、自分に求婚する王子に「3つ謎を出し、解ければ結婚、解けなければ打ち首」という条件を出していました。カラフは、謎解きに成功。カラフとの結婚を嫌がる姫をみて、カラフは提案したのです。

カラフ

明日の朝までに私の名前を言い当てたら、私は死にます。あなたに私の名前がわからなければ、私と結婚しましょう。

カラフの名前を知ろうとトゥーランドットは、国中の者に「男の名前がわかるまでは誰も寝てはならぬ、朝までにわからなければ、皆を処刑する」と布告を出しました。

夜、北京の町が恐怖に陥ります。遠くの国からやってきたカラフは、誰も自分の名前を知らないと確信。カラフは布告を聞き、勝利に酔いしれて歌うのが「誰も寝てはならぬ」です。

目次

「誰も寝てはならぬ」Nessun dorma 歌詞と対訳

Nessun dorma! Nessun dorma!

Tu pure, o Principessa,
nella tua fredda stanza
guardi le stelle che tremano
d’amore e di speranza!

カラフ

誰も寝てはならぬ! 誰も寝てはならぬ!

あなたも、お姫様
冷えきった部屋で
震える星を見ている
愛と希​​望をこめて!

Ma il mio mistero è chiuso in me,
il nome mio nessun saprà!

No, no, sulla tua bocca lo dirò,
quando la luce splenderà!

Ed il mio bacio scioglierà
il silenzio che ti fa mia!

Dilegua, o notte! Tramontate, stelle!
Tramontate, stelle! All’alba vincerò!
Vincerò! Vincerò!

カラフ

しかし、私の謎は私の中に閉ざされている。
誰も私の名前は知らない!

だが、あなたの唇に私がそれを告げよう
光が輝く時に!

私のくちづけは(沈黙を)溶かすのだ。
あなたを私のものにする沈黙を!

消えろ、夜よ!沈め、星々よ!
沈め、星々よ!夜明けには、私が勝利する!
勝利する!勝利するのだ!

Il nome suo nessun saprà …
E noi dovrem, ahimè! Morir! Morir!

コーラス(女性の声・北京の民衆)
誰も彼の名前を知ることはないだろう。
そして、私たちは悲しいかな、死ぬ!死ぬのだ!

Dilegua, o notte! Tramontate, stelle!
Tramontate, stelle! All’alba vincerò!
Vincerò! Vincerò!

カラフ

消えろ、夜よ!沈め、星々よ!
沈め、星々よ!夜明けには、私が勝利する!
勝利する!勝利するのだ!

「誰も寝てはならぬ」の解説

コーラス部分
E noi dovrem, ahimè! Morir! Morir!
そして、私たちは悲しいかな、死ぬ!死ぬのだ!

トゥーランドットは、国中の者に、「男の名前がわかるまでは誰も寝てはならぬ、朝までにわからなければ、皆を処刑する」と布告を出したので、北京が恐怖に陥っています。

この後、命を危険にさらされている役人や民衆が、カラフに遠くに去るようにお願いするのですが、カラフは拒否します。

カラフは、自分のキスに「とても」自信がある

Ed il mio bacio scioglierà il silenzio che ti fa mia!
そして、私のくちづけは、あなたを私のものにする沈黙を溶かすのだ。

「誰も寝てはならぬ」の後にリューの死があり、その後、トゥーランドットに強引にキスします。

トゥーランドットは、プッチーニ最後のオペラで、作曲できたのは「リューの死の場面」まで。続きは、プッチーニの草稿を元に、別の人物が完成させています。

豪華系 アルファーノ補作版

プッチーニの草稿を元に作られたものです。プッチーニの息子がアルファーノを支持し、作品が完成しました。主流で、ほぼこちらが演奏されます。トゥーランドットがカラフに心を動かすさまが、音楽的に唐突という意見があります。

悲壮系 ベリオ補作版

こちらもプッチーニの草稿を元に作られました。トゥーランドットがカラフに心を動かすさまを自然に音楽で表現しています。ルチアーノ・ベリオ(1925~2003)は、プッチーニ(1959~1924)の死後の作家ですから、正式とは言いづらいですね。

華々しくオペラが終わった方が、観客としては「オペラ見たぞ!」的な充実感があるので、華々しいアルファーノ補作版の方がいいかな、とは思います。

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