オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」台本の簡単な対訳

目次

オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」第1幕の対訳

第1場

ギリシャの野原、エウリディーチェの墓の前。嘆くオルフェオを囲むように、ニンフと羊飼いたちが花を手に集まっている。

ニンフと羊飼いたち
エウリディーチェ、美しい霊よ。もしここをさまよっているなら、彼の嘆きを聞いて。

オルフェオ

エウリディーチェ!

ニンフと羊飼いたち
不幸な花婿が泣きながら、あなたを求めている。

オルフェオ

友よ、やめてくれ。君たちの嘆きが私の嘆きを酷くする。墓に花を飾って去ってくれ。悲しみと不幸の中で、一人でいたいのだ。

ニンフと羊飼いたち
エウリディーチェ、美しい霊よ。もしここをさまよっているなら、彼の嘆きを聞いて。不幸な花婿が泣きながら、あなたを求めている。

ニンフと羊飼いたちが去っていく。

オルフェオ

愛する人をこれほど呼んでも無駄なのだ。彼女は答えてくれない。

エウリディーチェ、どこにいるのか。神々や人々に尋ねるが、答えはない。私の嘆きに答えるのは、こだまだけ。

エウリディーチェ!この名をあらゆる自然が知っている。私が森や砂浜に尋ね歩いたからだ。

神々よ、彼女を返してくれ。私は恐ろしい洞穴に入り、花嫁を探しに行く勇気があるぞ。

第2場

オルフェオのもとに、愛の神。

愛の神

愛の神がお前を助けよう。お前の嘆きに、ゼウスの神が同情したのだ。三途の川を生きたまま渡る許可が出た。

もしお前の歌が、冥界の神や霊を鎮めさせることができるなら、エウリディーチェをこの世に連れ戻すことができるだろう。

オルフェオ

いつ?どうやって?私には覚悟があります。

愛の神

条件がある。冥界から出る前に、エウリディーチェを見てはならない。見ない理由を彼女に教えてはいけない。

彼女を見たくてもこらえろ、何も言うな。我慢は一時だ。

オルフェオ

私は何を聞いたのか?本当だろうか。

冥界では、エウリディーチェを見てはいけない。抱いてもいけない。彼女はどう思うだろう?怒るかもしれない。だが、私は決めたのだ。このまま会えないよりはいい。

神よ、私は約束します。

落雷が鳴り、オルフェオは立ち去る。

オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」第2幕の対訳

第1場

冥界の入り口。薄暗い、三途の川付近。

復讐の女神と亡霊たち
一体誰が冥界の濃い霧の中をやってくるのか。復讐の女神が男に恐怖を見せてやろう。地獄の番犬の唸り声を聞かせるのだ。

オルフェオのまわりを復讐の女神や亡霊たちが躍る。

オルフェオ

鎮まってください。復讐の女神よ、亡霊よ。

復讐の女神と亡霊たち
哀れな若者よ、お前は何をしに来たのだ?

オルフェオ

亡霊よ、私もお前たちと同じように苦悩の中にいる。心の中に地獄があるのだ。

愛の悩みを感じたことがあるのならば、私の嘆きも悲しみもわかるだろう。

復讐の女神と亡霊たち
これまでに感じたことのない哀れみを感じて、我らの怒りを鎮めていく。扉を通っていくがいい。勝利者に安全な道を用意しよう。

復讐の女神と亡霊たちが遠ざかっていき、オルフェオは冥界に足を進める。

第2場

花の咲く草原。「精霊の踊り」 Reigen Der Seligen Geister

オルフェオ

澄み切った空に、輝く太陽。小川のせせらぎに、さわやかなそよ風。ここは、選ばれた霊が住む楽園だ。だが、私はエウリディーチェを探さねば。

エウリディーチェはどこにいますか?

霊たち
花婿よ、もうすぐ愛の神がエウリディーチェをお前に返してくれる。エウリディーチェは蘇り、以前の美しさを取り戻した。

オルフェオ

幸運な霊たちよ、私の待ちきれない心を許してほしい。愛し合ったことがあるのならば、彼女を求める気持ちがわかるだろう。

霊たちに導かれてエウリディーチェがくる。オルフェオは彼女を見ないように手を取り、冥界を出ていこうと歩き始める。

オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」第3幕の対訳

第1場

洞穴を歩く、オルフェオとエウリディーチェ。オルフェオは彼女の顔を見ずに、手をつないで先導している。

オルフェオ

私のあとをついておいで。

エウリディーチェ

あなたなの?夢なのかしら?あなたも私も生きているの?どうして?

オルフェオ

愛しい花嫁よ、私は生きている。君を迎えに来たんだ。ふたりでまたこの世の太陽を見ることができるのだよ。

エウリディーチェは、オルフェオの手を離す。

エウリディーチェ

でも、再会の喜びの時に、あなたは私を見てはくれない。抱きしめてくれないの?せめて私を見てちょうだい。

オルフェオ

今は急いでここを出よう。(これは予想していたことだ。耐えよう。)黙ってついておいで。(なんと残酷な苦しみ。)

エウリディーチェ

黙れですって?あなたは安らぎの中にいる私を起こしたのですよ。ああ、オルフェオ、私は死にそうだわ。(仮病)

オルフェオ

(振り返りそうになるが)いや、私は何をしようとしていたのか。

エウリディーチェ

愛する人よ、私を思い出してくださいね。(苦しそうなふり)

オルフェオが、エウリディーチェを見る。

エウリディーチェ

神々よ、私に何が起こったのでしょう。私は死ぬ!

エウリディーチェの死。

オルフェオ

ああ、なんということをしてしまったのだ。彼女はもう生きていない。もう一度彼女を失ってしまった。

エウリディーチェを失って、どうしたらいいのか。愛しい人なしにどこに行けばよいのだろう。地上からも天からも助けはない。

「エウリディーチェを失って」Che faro senza Euridice?

オルフェオは命を絶とうとする。

歌詞と対訳

「エウリディーチェを失って」Che faro senza Euridice?|オルフェオとエウリディーチェ

第2場

オルフェオのもとに、愛の神が現れる。

愛の神

オルフェオ、何をするのだ。愛の神を見なさい。

オルフェオ

あなたですか。この苦しみの時に何の用ですか。

愛の神

エウリディーチェを返そう。お前の真心はよく分かったのだから。

エウリディーチェが目覚める。

エウリディーチェ

夫よ。

オルフェオ

なんと感謝したらいいのか。

愛の神

その言葉で充分だ。地上へ行きなさい。愛を享受するのだ。

第3場

愛の神を称える神殿。オルフェオ、エウリディーチェ、愛の神、羊飼いの男女がお祝いをしている。

オルフェオ

愛の神、万歳。

愛の神

抗いがたい力に翻弄されても、恋人たちの愛の前では、苦悩は忘れ去られるだろう。

エウリディーチェ

嫉妬に苦悩することがあっても、真心は戻るのです。心を苦しめた疑いは喜びに変わります。

合唱
愛の神、万歳。

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